2011年02月27日

張り込み・大田区・愛人調査

PICT0211_convert_20110223130953.jpg何を隠そう私はものぐさである。 35年間も探偵をやってこれたのはハッキリいって面白いからで、一度やると他の仕事は考えられない。

 それでも、張り込み尾行はとっても辛いときがある。 若いときは、張り込みが嫌で嫌で、尾行に切り替わればワクワクしてどこまでもついてゆくのが当たり前だった。
 
 この年になると、張り込みもなかなか味があって世間を俯瞰出来る貴重な一時である。

 ある時、マージャンが好きな被調査人(対象者)が雀荘に入った。 依頼は妻からの浮気調査だが、女と絶対に会うから写真が欲しいとの事。 

 成功報酬ではないので時間がかかればそれだけ報酬がもらえるのだが、既に30数時間雀荘に入りっぱなし。 車内での張り込みだが、約20時間目に近所から通報され、覆面パトカーに張り込み車の前後を挟まれた。

 聞けば「マル暴」の刑事だった。 いつものように「家出人捜索」と、嘘か本当かわからないようなことを言って引き上げてもらった。疲れて目の血走った男が二人で長時間居れば通報もされる。

 探偵というとほとんどの警官は理解してくれて、通報者にも取り成してくれる。

 探偵社には、前もって警察に話しておけば問題ないと言っているところもあるが、前もって警察に話して張り込むなんて探偵のする仕事ではない。現場をあまり知らない調査員か営業マンの依頼者を安心させるための口実である。 

 当時は、どうしても耐えられなくて近くの公衆電話から110番して「雀荘のものだけどヤクザ見たいな客が揉めている」と通報した。

 隠れていると約5分後、パトカー2台と自転車の警官2名がやってくる。  その後30分ほどで、被調査人が出てきてタクシーで真っ直ぐ帰宅した。

 こらは絶対にしてはいけない卑怯な手段である。周りに迷惑もかけるし被調査人が気分を害して予定を変更したかもしれない。

 依頼者は当てが外れたのか長時間の調査料を払ってくれたが、その後全く追加依頼は来なくなった。 「マージャンをしない被調査人ならば、次回の調査料は大幅におまけをして結果が出るまで付き合ったのに。」と当時は思った。 

 探偵が張り込み中に何を考えているかというと、経験則で考えられるだけの仮説は立てるが、ボーっとしているか世間話をしている。

 張り込み中、緊張をし続けているのはまだ間もない探偵である。 教育中はそうは教えないが、人間の緊張はそんなに続くものではない。 いざ、尾行に移った時に見事に切り替え全力で緊張して追尾する。

 そのメリハリがプロの所以である。 依然テレビの取材で私と同年齢の男優が「プロって、いかに(どこで)に手を抜くかと言う事ですよね。」と言っていた。 もちろん、通報したのはプロの手抜きではありません。

   mirai@partner-8107.net パートナー探偵社     宇佐美 健
posted by 探偵サロン at 18:41| Comment(0) | 探偵サロン
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