2011年03月26日

張り込みは辛い・大田区・愛人調査

  
この40歳少し前のアメリカ人「ロバート」を調査したときの話の続きだ。
 

調査はロバートが日本にきたときの「立ち回り先と接触者の確認」で、依頼者はIT関係出版社の役員だが私との仲介役はその部下のA氏になる。 

『役員と対象者とは旧知の仲で相手は有名な人です。』らしいが、この仕事は役員の独断らしい。 

資料と一緒の顔写真は、アメリカの有名雑誌の一面に顔がアップで乗っていた。 顔は知らなかったがある週刊誌で「30代での世界長者番付トップ」の見出しがあったのを思い出した。 

日本での常宿は紀尾井町の「ホテルO」。  まだ独身だが今回は彼女と一緒に来るからどこに行くのか見当が付かないらしい。 

『朝は6時ごろから仕事しますから、よろしく』と指示される。 役員とは一面識もなく間にA氏を通して調査はやり難い。 

なぜかというと、ロバートが誰かと接触するとその人物を特定するには尾行を接触者に切り替えなければならない。  すると今度はロバートがどこに行くか判らなくなる。 

切り替えた相手がどうでもいい人物や依頼者が会うと判っていた相手を尾行した場合は無駄になる。 最悪、失尾も考えられる。    

現場からいちいち、仲介者であるA氏を通してお伺いを立てるわけにもいかない。 

基本的には調査対象者が大物だろうが、下町の八百屋の奥さんであろうが調査料金は一緒である。(調査料は時間料金で、2名が基本)

それが、依頼者と直接話せればその都度、人数の追加や調査料金の打ち合わせが出来る。 

まあ、依頼者も直接話さないのだからある程度の無駄は覚悟しているとこちらは勝手に判断している。 この場合モチベーションはそれほどあがらないが、相手がロバートなら興味もでる。   

さて、朝の6時から仕事といっても何時に出てどこに行くかも判らない。 「ホテルO」は館内が入り組んでいて、出入り口も数が在ってどこから出るのか判らない。  

一階はロビーではなく確か通常6階(正確ではない)がメーンのフロアである。 絶対成功させるには、張りこみに6名ほど必要だ。    

いまさら人数の追加なんて言えないし、「ロバートはどこに行くのか」なんて口が避けても聞けない。 

でも、聞いてみた。「一階の喫茶室で朝食をしながら打ち合わせです。」簡単にいわれた。  

当時ポケベルが全盛期の頃だったので携帯電話はなく、広いホテル内での調査員同士の連絡もままならない。 言い忘れたが私は探偵の癖に方向音痴なのである。                                                     つづく
posted by 探偵サロン at 14:43| Comment(0) | 探偵日記