2011年03月31日

富豪は働き者・尾行経過・大田区・愛人調査

先ほど話したように、張りこみで一番つらいのは、いるのかいないのか判らず張りこんでいる場合である。 

この場合も、もし外出されていたりしたら、張りこみはこのまま夜まで続くのだ。 それもボーっとしていられるわけではなく、あと何日も続くわけだからホテルの従業員などに目立たないようにして居なければならない。  それは無理である。 

会議が終わって部屋に戻ったのが9時近く。 ロビーと、めぼしい出入り口に分かれて張りこむ。 

この後、ロバートはホテルを3人で出てタクシーで麹町の霞友会館前にあるビルに入る。  われわれも入ると記者会見が行われていた。(内容は言えない。) 

ざっと見渡すと記者が50〜60名はいたと思う。  途中経過をA氏に報告すると「そのまま継続」との事。 

依頼者からの情報は「立ち回り先と・接触者の割り出し」だけで内容まで教えられていない。   
われわれは張りこむ車の中で「調査依頼の時期が遅すぎたのでは?」と不満を言いあっていた。  

霞友会館の裏手でロバートが入ったビルの出入り口を張り込んでいると、同会館の女性従業員が裏口のドアを鍵を使って開けている。 普段は使わないドアなのだろう。 

促されて出てきたのは、キャップを目深に被り大きなマスクをした「ラサール石井」である。   

本人は隠しているつもりなのだろうが、誰が見ても「ラサール石井」と判るのでこの人は『本当に天然だな』と二人で感心した。  

辺りを警戒して大げさにキョロキョロとしているのが滑稽だ。 車内で張りこむ我々に気付くとさらに驚いて一瞬棒立ちになるが、何度も振り返りながらどこかへ去って行った。    

さて、この日は何事もなくロバートも彼女の待つホテルに早々と帰ったので我々も調査を打ち切った。  

依頼者の期待するような立ち回り先・接触者が現れないまま何日か張りこみ尾行を続けるが、ある日彼女と一緒にホテルからタクシーで東京駅に着いた。 

新幹線の下りホームで同年齢の外人カップルと合流し4人で京都まで行く。  

仕事とは思えなかったが私たちも追尾する。 京都駅で駅前のタクシー乗場に並ぶ。  

話はそれるが京都のタクシーはいつもシッカリ尾行をしてくれない。  うまく行くか行かないかは別にして、日本各地でタクシーの尾行をしてもらったが、京都のタクシーだけは頼んでも聞いてくれない。   偏見だが閉鎖的な京都人気質だからと思ってしまう。
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2011年03月28日

張り込みは辛い・大田区・愛人調査

それでも、朝5時過ぎには準備・待機はしてなければならない。    

6時の打ち合わせにどんな相手が、何時に、何人で、来るか判らないし、「ホテルO」は入り組んでいるから事前の再チェックも必要なのだ。   

頼者側は探偵はこの程度のことは簡単に出来ると思っているからそれとなく聞かないと長期の仕事が打ち切りになる。  とりあえずツウィンの部屋を一週間予約してもらって決行する。  

何度も言うが尾行は楽しくてヤリガイもあるが、張りこみは個人的には辛い。  もし、張りこみの方が性にあってるという探偵がいたら貴重な存在である。   

当時の私は10社ほどから仕事を頼まれていたので尾行では誰にも引けをとらないと自負していた。今では体力は落ちたが、尾行中の自分の気配は消す事が出来るので自負は変わらない。 
ただこれは相手に気づかれ難いということであって、尾行には別の技術が在るのは言うまでもない。

さて、ロバートは世界の有名人になりつつあるが、まだ日本ではあまり知られてないので護衛はついていいないとの事。   彼女が一緒で旅行を兼ねているだろうから立ち回り先も、接触者もたいしたことないだろうと思っていた。   

前日から泊まってホテル内の下調べも済み、早朝5時から再度ホテル内の調べを終え喫茶室の出入り口が見えるロビーで開始だ。    

こんな時間から張りこんでいても不審に思われないところが、外国人の多いホテルのやり易い所だ。

外人は個人主義が強いので持ってきた自転車を部屋からエレベーターに乗せて出入りしたり、ホテル内を早朝からランニング姿で歩き回っている。  

私たちもおかげで目立つことなく張りこめる。 いろいろなホテルで張りこんだが、高級ホテルほどホテルマンも気にしない様にしているのか無視していてくれる。  

話の続きだが、6時少し前にロバートがエレベーターホールの方から一人でやって来て喫茶室に入る。 スーツ・ネクタイ姿で170センチを少し超えた程度で外人にしては小柄だ。  

メガネをかけて痩せており、天才少年の面影が残っている。

ところでこの時の相棒調査員は経験は浅いが同年齢の私の友人である。 慎重180センチ体重120キロのどこに行っても目立つ男だ。  さらに交通事故で顔に傷があり「おまえの顔はやくざより怖いl」と名の通ったやくざに面と向かって言われたことがある。   

そんな風体でも過去に何度も尾行を成功させている。   素人から見れば理解し難いだろうが尾行とはこんなものである。  
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2011年03月26日

張り込みは辛い・大田区・愛人調査

  
この40歳少し前のアメリカ人「ロバート」を調査したときの話の続きだ。
 

調査はロバートが日本にきたときの「立ち回り先と接触者の確認」で、依頼者はIT関係出版社の役員だが私との仲介役はその部下のA氏になる。 

『役員と対象者とは旧知の仲で相手は有名な人です。』らしいが、この仕事は役員の独断らしい。 

資料と一緒の顔写真は、アメリカの有名雑誌の一面に顔がアップで乗っていた。 顔は知らなかったがある週刊誌で「30代での世界長者番付トップ」の見出しがあったのを思い出した。 

日本での常宿は紀尾井町の「ホテルO」。  まだ独身だが今回は彼女と一緒に来るからどこに行くのか見当が付かないらしい。 

『朝は6時ごろから仕事しますから、よろしく』と指示される。 役員とは一面識もなく間にA氏を通して調査はやり難い。 

なぜかというと、ロバートが誰かと接触するとその人物を特定するには尾行を接触者に切り替えなければならない。  すると今度はロバートがどこに行くか判らなくなる。 

切り替えた相手がどうでもいい人物や依頼者が会うと判っていた相手を尾行した場合は無駄になる。 最悪、失尾も考えられる。    

現場からいちいち、仲介者であるA氏を通してお伺いを立てるわけにもいかない。 

基本的には調査対象者が大物だろうが、下町の八百屋の奥さんであろうが調査料金は一緒である。(調査料は時間料金で、2名が基本)

それが、依頼者と直接話せればその都度、人数の追加や調査料金の打ち合わせが出来る。 

まあ、依頼者も直接話さないのだからある程度の無駄は覚悟しているとこちらは勝手に判断している。 この場合モチベーションはそれほどあがらないが、相手がロバートなら興味もでる。   

さて、朝の6時から仕事といっても何時に出てどこに行くかも判らない。 「ホテルO」は館内が入り組んでいて、出入り口も数が在ってどこから出るのか判らない。  

一階はロビーではなく確か通常6階(正確ではない)がメーンのフロアである。 絶対成功させるには、張りこみに6名ほど必要だ。    

いまさら人数の追加なんて言えないし、「ロバートはどこに行くのか」なんて口が避けても聞けない。 

でも、聞いてみた。「一階の喫茶室で朝食をしながら打ち合わせです。」簡単にいわれた。  

当時ポケベルが全盛期の頃だったので携帯電話はなく、広いホテル内での調査員同士の連絡もままならない。 言い忘れたが私は探偵の癖に方向音痴なのである。                                                     つづく
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2011年03月23日

張り込みは辛い・大田区・愛人調査

PICT0211_convert_20110223130953.jpg張りこみの中でやり難いのがホテルだ。

ホテルの宿泊客を張りこんだときのこと。 

IT企業などという呼び名のない頃の被調査人(対象者)は、パソコン関係の仕事をするアメリカ人である。  

後に世界の誰もが知る大富豪なのだが、その時はIT関係者以外まだそれほど知られてなかった。 朝の6時から仕事の打ち合わせをするというので、ずいぶん働き者だなあと関心していたことを覚えている。   

日本人が一番働き者と思っていた私はとんでもない思い違いをしていたことになる。   

ホテルの喫茶室で朝5時過ぎに張りこむと6時丁度にその外人はやってきた。 2〜3人の会社員風の男たちと打ち合わせが始まった。  

途中、被調査人は3度も席を外し部屋に戻る。  それでも、いちいち追尾して部屋に戻るのを確認しなければならない。 そのまま部屋に戻らないで外出することは十分考えられるからだ。 

調査員は2名。 

最初は私が一緒にエレベーターに乗った。 2度目は相棒に乗ってもらったが、いくら高級ホテルとは言っても早朝のエレベーターに他に人はいない。 3度目はもう行くのをやめようと思ったが、しょうがなく私が慌てて上着だけを変えて一緒にエレベーターに乗った。 

顔を見られないように、外人を先に乗せあとから乗るとすぐドアに向かって立っていたが、後ろで何かブツブツ英語で言っているのが聞こえる。  

外人が宿泊フロアーで降りるの待って念のため最上階まであがる。   

調査の初日からこれではあとが思いやられる。 外人から見ると日本人は同じ顔に見られるという言葉に期待して、その後もトボケテ毎日張りこみ・尾行を続けた。 

あるときこの対象者を依頼者も知らなかったミドルネームが偶然分かったので「ロバート」と呼ぶことにする。   つづく
 
パートナー探偵社 mirai@partner-8107.net
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2011年03月20日

個人的な意見・大田区・愛人調査

探偵は人を疑うのが商売と思っている方は多いと思います。

それは少し違います。
疑うことを、可能性と理解してもらえれば適切といえます。

たとえばよく見かける、本当によく見かける自信たっぷりで得意気な(また、その逆で卑屈で自信のない)探偵は、仕事でなくても誰彼となく初めから人を疑います。

被調査人「対象者」の聞き込みでも、何とかアラを聞き出そうとするあまり単刀直入に「浮気してないか・ギャンブルに狂ってないか」などど、少し前の芸能レポーターがそうだったように酷い聞き方をします。

年配の調査員でも誤解して何年もやって来たのでしょうが、それだけにもう直りません。 

探偵は特に人を見る目は中庸にしていないと弱点や欠点が見抜けません。 初めから疑って間違った方向で人を判断すれば、隠している事があっても相手に騙され見抜けません。

たとえ、親の敵と思わせるような嫌なやつでも個性と思って、決めつけず普段から誰に対してもまっすぐに見ようとする姿勢が大事です。
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